Insecta Mesoamericana

グアテマラ在住の虫屋が綴る自然誌雑記

2016-01-01から1年間の記事一覧

珍獣の森、再訪

アティトラン湖を出て、我々が次に向かったのは、ロス・タラレス自然保護区(Reserva Los Tarrales)。私にとっては1年4か月ぶりの訪問だ(前回の旅の詳細は2015年9月11日のブログを参照)。さあ、今回も色とりどりの蝶、そして珍獣たちに出会えるだろうか……

湖岸に広がる森の多様性

11月後半に旧友と一緒にグアテマラ各地を旅行した。やや駆け足ではあったが、グアテマラの自然と文化の多様さに触れることのできた1週間だった。特に、植生の異なる4か所の森を訪問できたのは、私にとっても非常に興味深かった。そこで、今回から3回に分けて…

蝶吹雪!

季節変化というのはこれほど凄まじいものなのか。それを思い知らされる出来事が先月末にあった。 6月20日、例の乾燥林保護区を再訪。雨季に入ってから初めての調査だ。麓の道沿いの木々はみな若葉をつけており、その新緑が眩しい。昆虫もさぞかしいろんな種…

巨大トカゲ棲む森:動物編

今回は前回の続きで、例の乾燥林の動物相を紹介。実は、1週間前にまたこの保護区を訪れた。なぜこんなに頻繁に通っているかというと、チョウのモニタリングをすることにしたからだ。月1回チョウの種類を記録していくだけだが、継続調査を通して何らかの季節…

巨大トカゲ棲む森:植物編

乾燥林(季節林)というのは面白いところだ。乾燥しているから生物は少ないと思いきや、そこでしか見られない固有種が多く生息する。確かに乾季には生き物の数は減少するものの、雨季の初めに植物が一斉に新葉を出すのに合わせて多くの昆虫が出現する。こう…

昆虫図鑑完成、そして活用へ

気がつけば、前回の更新からなんと半年。またまた間が空いてしまったが、気を取り直して再開したい。 紹介したい虫の話は山ほどあるが、まずは一つ報告をしておきたい。前々回のブログで少し触れたように、同僚らとともにグアテマラ昆虫図鑑の作成に取り組ん…