¡Baja Verapaz Otra Vez! ~旧地再訪~
2014年6月21日、中米グアテマラに到着。2012年12月までJICA青年海外協力隊員として同国で活動していたのだが、縁あって首都の大学で昆虫の研究をすることになったからだ。1年半ぶりに見る景色は、やはり懐かしい。でも、懐かしさでいえば、任地だった街、バハ・ベラパス県サラマ市を訪れた時に勝るものはないだろう。なんといっても、2年間暮らした街なのだから。
7月5日、ついにその日がやってきた。バスが目的地に近づくにつれ、車窓から飛び込んでくる景色に否応なしに胸が高鳴る。降り立ったParque Central(中央公園)も前とほとんど変わっていない。早速、ホームステイ先だったお宅を訪れ、大家さん家族に再会。その後、友人宅を訪れ、翌日には別の友人に会い・・・と、懐かしい面々と再会を喜び合う。旧交を温め合った、忘れられない4日間だった。
2年間調査を行った森、ロス・セリートスももちろん訪問。毎年乾季には山火事が多発していたので心配していたが、案の定、今年も発生。件数は例年より少なかったが、その被害はなんと例年以上だったとのこと。頂上付近にまで火の手が達したために、木々が焼失して、景観がすっかり変わってしまっていた。向こうの丘も、心なしか、木々が若干少ない気がする。
Kawoqの丘
サボテン(Organo Común)の巨木 Stenocereus pruinosus (Cactaceae)
出会えた昆虫も前より少なかったが、それでも頂上では何種かの蝶を目撃。麓では吸水行動を見ることができた。
オリオンタテハ Historis odius (Nymphalidae)
エピダウスオナガタイマイ Eurytides epidaus (Papilionidae)
その後、ビオトポ・デル・ケツァールへ。こちらも足繁く通った森だ。サボテンが林立する乾燥林ロス・セリートスに対して、木生シダに覆われた雲霧林。わずか車で1時間行っただけで、ここまで環境が異なるというのも、バハ・ベラパスの大きな魅力の一つだ。
ビオトポ中腹からの眺望
シロモンアイイロタテハ Eunica tatila (Nymphalidae)
そして、こんな脊椎動物にも遭遇。
オウムヘビの一種 Leptophis modestus (Colubridae)
アオハブかと一瞬緊張が走ったが、幸いこの蛇は無毒。体長は2m以上あるだろうか。水の中を泳いだかと思うと、スルスルと木に登っていく。その鮮やかな身のこなしと、鮮やかな体色に、しばし見とれてしまった。
ビオトポを含む雲霧林には、この後も調査で何度も訪れることになるのだが(つい先週も訪問)、その話は機会を改めるとしよう。
初回から盛りだくさんの内容になったが、こんな感じで、昆虫を中心に、グアテマラを含めた中米諸国の自然を、気の向くままに紹介していきたい。ご贔屓のほど、よろしくお願いします!